0人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「分かりました。瑠奈の事を思う貴方の気持ちが、結果的には瑠奈と一緒にいたいだけの、子供の付き合いなんですね。子供の産めないあの子を一生支えて行く覚悟は無いんですね。やはり私達が思っていた通りでした。」
と冷たい声で言われた。
その問いに、
「瑠奈が大切に想います。子供なんて会った事も、無い物よりも、瑠奈の方がずっと大切です。
子供が産めなかったら、女性は終わりですか?なんでそんな事言うんですか?瑠奈は一人の人間じゃないですか。そして優しく人想いの子だと思っています。
子供が産めない事が、そんなに問題ですか?
女性としては、ショックなのは分かります。分かるようにします。
だけど、瑠奈のショックを少しでもやわらげて行きたいんです。
なんで瑠奈と一緒にいるのに覚悟が必用なんですか?教えて下さい、」
と瑠奈のお母さんの顔をから、視線を離さずに言った。
「貴方は、しゅんくんはおかしいですね。瑠奈が言うように優しい人かも知れないですね。明日瑠奈が、しゅん君に会いに行くので、少し話して下さい。
今日私に話した事も、
ただ、一昨日手首を切ったのは、あの子の本当の声です。決して目を離さないで下さい。」
と言われた。
その言葉を聞いて、
テーブルのアイスコーヒ-の氷が溶け、グラスの外側が汗をかいて居るような、水滴が垂れて来ているのが、まるでお母さんの心の(涙)に見えていた。
お母さんの話しはそれだけで、終わり、伝表を持ち先に席をたった。
それ以上一緒の空間にいても、お互い意味の無い事が分かり、瑠奈のお母さんをテーブルから、立ち頭を下げて見送った。
次会うときは、もっと自然体で話をしたいと思った。
〔花言葉 クロタネソウ、意味 とまどい〕
最初のコメントを投稿しよう!