花言葉 忘れな草。 #2

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ただそこに立っている俺に、瑠奈の母親は俺の肩を組むように抱いて、 「さぁ、貴方も入って。瑠奈が待っていますから。」 と言って、俺の肩を抱きながら一緒に玄関の中に歩かせた。 今左肩にかかっている瑠奈のお母さんの手が暖かくて、悔しかった。 こんな暖かい手を信用出来なかった自分が。 そしてまた涙が流れて落ちた。 言葉にならない声で、下を向いたまま「ありがとうございます。」 とだけ呟いた。
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