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瑠奈のお母さんに肩を支えられたまま玄関に上がった。
玄関には沢山の黒い革靴が並んでいた。
俺もその間に焦げ茶色の革靴を脱いだ。
廊下を進むと突き当たりに、リビングがあった。
何人かの男性の姿が、リビングの曇りガラスから見ることが出来た。
「こっちだよ。」
さゆりがリビングの手前を右に曲がった。
するとすぐに、白いドアか見えた。
そちらの方に歩きながらさゆりは、
「あそこが瑠奈の部屋だよ。高校時代からいっぱい来たんだよ。
あの部屋でいろんな話したんだよ。
写真だっていっぱいはってたし、
お互いパー子だから。パー子
さゆりは途中から涙声になっていた。
途中で泣き崩れてしまった。
旦那の胸で!
それでも俺の知らない、瑠奈の小さな足跡を伝え様としてくれたんだね。
ありがとう。
と想いながら視線をさゆりから、白いドアに向けた。
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