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どうすることもできず、涙を流す朱雀に玄武が声をかける。
玄武だって同じ気持ちだ。大切な仲間を死なせてなるものか。
「朱雀、もし死んでしまったらダヌのところへ行こう。今は全力で戦おう」
「ダヌ……?」
誰?というように聞き返す。悪いが記憶にないのだ。
「ほら、二百年ほど前にあっただろ?あの男好きの女だ」
「……ああ、あの人。え、なんであの人のところに?」
「彼女はあれでも“生命の母神”だからな。生き返らすくらいお手のものだろう」
「そうなの、なら大丈夫そうね」
普通なら蘇生は青龍に頼むのだが、その青龍の蘇生は他の者に頼むしかない。
それがダヌなのだ。
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