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みんなそれぞれに接客中で誰にも助けてもらえない。
「解った、すぐ行くから」
化粧ポーチをしまって、残りのコーヒーを飲み干して席を立った。
フロアに戻ると、すらりと背が高く艶やかな黒髪の男性が鏡の前に立っていた。
容姿と感じた雰囲気を頭の中にインプットして商品を選びにかかった。
そしてベストだと思う商品を持って近づく。
「お待たせいたしました。こちらなどいかがでしょう？」
少しイライラした様子の男性に手渡し試着を促した。
「あまり時間がない。早くしてくれ」
急遽これからパーティーがあるらしく、時計を気にしながら試着室から出てきた。
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