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プロローグ
彼女の笑顔が好きだった。
彼女の力になりたかった。
彼女に笑ってほしかった。
7ヶ月。
長いようで短かった。
「後悔はない、よ」
そう訴える瞳にうっすらと浮かぶ涙。
それは彼女の未練を具現化させたものなんだろう。
「―――空くん、」
俺の名を呟いて、でも言葉が続かなくて彼女は1度口をつぐむ。
「――、」
もう1度、口を開いた彼女はゆっくりと言葉を並べた。
「ありがとう」
涙をぬぐって、そして、
――――そして彼女は笑うのだ。
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