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「勝手な……こと……言わない……で」
「そんな顔他の男の前でするなよ。それじゃなくても隙だらけなんだから」
そんな顔ってどんな顔よ……しかも隙だらけって……失礼な。
声にすることも出来ず、ただ吐息を溢しながら誠さんを睨み付けた……つもりだった。
「だからそんな瞳で見るなよ。今夜も寝かせてやれなくなるだろ」
朝、目が覚めると目の前に気持ち良さそうに寝息をたてる誠さんの顔があった。
そういえば昨夜も気を失うように眠りについたような気がする。
昨日からここに住むことになったんだっけ。
漸くはっきりし始めた頭をあげ、ベッドから降りようとしたけど、誠さんにしっかり抱き締められていて身動きが出来ない。
無駄に整った顔を覗き込み、鼻を摘まんでやろうと手を伸ばしたところで、手首を掴まれた。
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