私は屑だから、だから私は幸せでした

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拝啓、残酷で屑で最悪で悪魔でサイコパスでキチガイで死んでほしいのに 嫌いになれない神様へ どうして貴方は私に血を食べる欲求を、 誰でも殺してしまう力と精神を、 誰かを愛してしまう心を 愛せる人を私にくれるのですか? 私なんて奴に、 “血喰い”というこの化け物に、“リア”というただの子供にくれるのですか? そんな神様への手紙を、まだ夕焼けの差し込む森の中で、何もかにも真っ赤に染まる場所で、 届きもしないのに私は送りました。 何もかにも真っ赤という状況で、 私は一つのことを思い出しました。 「あ、私…人殺しちゃった…」 目の前で真っ赤に散らかるそれが、 ただ気持ち悪くて、 美味しそうだった。
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