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そっと、キッチンから冴子の様子を伺う。
彼女は不満そうに口を尖らせながら、俺に断られた事を誤魔化すかのように、再びじっとテレビ画面を見つめていた。
そんな彼女の様子を見てしまうと、不甲斐無い自分が遣る瀬なくて、思わず深い溜め息が出てしまう。
苛立ちと困惑、不安、絶望……。
いろいろな感情が入り混じり、どうしても気分が重たくなってしまう。
―――どうすりゃいいんだ……?
自分がどうすべきなのかがわからない。
とにかく、まずは気持ちをリセットしなければ。
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