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この乳児の母親は、自分の乳房を露わにした状態で瓦礫の下から発見された。
瓦礫に圧迫されて亡くなった訳ではなく、彼女たちは瓦礫の下にできたわずかな隙間に身を置いていたようだ。
息のある限界まで持ち堪え、小さな我が子に授乳をしていた母親。
自分の子どもに養分と水分を与え、自らはどんどん弱っていって……。
その甲斐あって、1週間という長い期間瓦礫の下で過ごしていたにも関わらず、乳児は弱々しく泣き声を上げながらもしっかりとそこで生きていた。
母親は助からなかったが、こんなにも弱く小さな乳児が元気なまま救出されたという事実は、母親の愛による奇跡の出来事だと思う。
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