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そんなことなど構いもせず、水野は言う。
「気持ちを伝えないままじゃ気分が悪いから感想で伝えようとしたけど、それもずるいなって思って。でもそう思った時には感想を書き直している時間がなくて、先生の名前だけ消して、あとから文字が見えないようにゴチャゴチャに書いたの」
解読なんて出来る訳がなかった。始めから文字ですらなかったのだから。
「・・・・・そうか。分かった。その気持ちは貰っておくよ」
「はい。えっと、それじゃあクラス名簿、貰っていくね」
机に置いてあったクラス名簿をかっさらうように取り、水野は職員室から出ていった。
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