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腕捲りをして食器を運ぶと食洗機に放り込む。
コーヒーメーカーのスイッチを入れて、リビングに目を向けると、そこには誠さんの姿はなく、寝室から明かりが漏れていて。
「誠さん……」
そっと声をかけると、箱を抱えた誠さんが現れた。
「明日のパーティー、これを着て行くといい」
渡された箱には、真っ赤なシルクのドレス。
「ありがとう。今持ってるので行こうと思ってたのに……」
「創立60周年の大事なパーティーだろ。ちょっと着て見せて」
「うん」
頷くと、箱を抱えて自分の部屋へ。
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