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「あ、そういえば、あの子まだ寝てるのかしら?
ジルくん、見てきてくれる?ジルくんがいた部屋の真向かいの部屋だから」
「ユニ、まだ寝てるんですか。わかりました、起こしてきます」
椅子から腰をあげ、ユニの寝ている部屋へと向かおうとすると、
「……何してるんですか、シルヴァさん……」
座ったまま俺の腕をガシッと掴むシルヴァさんに、そう問いかける。
きっとこの人、ユニのことが大好きだから、俺が起こしに行くのが気に食わないんだろうな。
そう思っていると、シルヴァさんはギロっと俺を睨みつけ、
「ユニは、寝起きはとてつもなく機嫌が悪い。無理矢理にでも起こしてみろ……血を見るぞ」
歯をカタカタと鳴らし、恐怖の面持ちでそう忠告してきた。
その様子じゃあ、もうすでにシルヴァさんは血を見たということか。
ゴクリと固唾を飲み込んで、俺は頷いた。
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