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椎名建設創立40周年記念パーティーと書かれた部屋の前。
ピンクのワンピースを着て髪には白い大きなリボンをつけた私が、カメラを見つめて笑っている。
その横には小学生だろう、黒縁眼鏡が印象的な少年。
子供ながらにスーツを着て、将来が楽しみなほど凛としていた。
若干カメラよりも私に気をとられすぎだけど……。
写真撮影が終わると、2人はそれぞれ両親に許可を貰い、ホテルの庭を駆け回って遊んでいた。
「めぐみちゃん、そんなに走ったら危ないよ」
「だって走りたいんだもん」
少年はあどけない私の笑顔に頬を緩め、また追いかける。
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