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「ふぅ~ん。ちょっと貸して」
1度掛けてみたかっただけ。
「いいよ」
少年はあっさり黒縁眼鏡を貸してくれた。
私がかけてみても、それほど度がキツいわけではなかったけど、少しだけクラっとした。
メガネを外した少年を見ると、子供らしからぬ整った顔で微笑んでくれた。
「お兄ちゃん、メガネしない方がカッコいいね」
その一言で、少年がメガネをかけなくなるなどこのときは想像もしていなかった。
「めぐみちゃん、大きくなったら僕と結婚しよう」
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