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机に置いてあった朝比奈の分のファイルを手渡した。 「んー…。まあ、業界じゃ有名じゃない? 腕利きの女社長って」 そりゃあ名前くらいは。 あれ…? 名前なんていったっけ? ……―まあ、そんなことより。「引き受けるの?引き受けないの?」 「そりゃあ引き受けるだろ。 三春は、俺とは嫌なんだろ?」 「嫌いは嫌い。それは揺るがない気持ちだけど、仕事となると別。 それに、この仕事を通して朝比奈の技術を盗みたいし」 「ほんっと正直過ぎて何にも言えないわ。 そっか、そっか――……」 怪しい笑みを浮かべ始めた。 「じゃあ、毎日出来るね」
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