4-2 #2

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「三春さん。 初めにも言ったはずですよ。 これは彼とあなたとの共同製作だと。 あなたが辞退すれば、このプロジェクトは全て無くなるんです」 口の中に残っていたコーヒーが苦い。 「は、はあ…」 説教をされるのはいつも私だけで。 櫻井さんと朝比奈は、事前に私の知らないところで打ち合わしているかのように意見が合う。 「………――ですから、私達は三春さんの腕を買ってるのです。 それに答えて下さい」 そんなたいそうな。 期待されても裏切ってしまうのがオチだ。 チクタク進む時計が先走って私だけを取り残す。 子供みたいに誰も庇ってくれないのが社会だから、自分一人で対策を練るしかない。
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