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「課長に着いていって貰えば?」
背後に感じる人影。
「ほら。朝比奈も言ってるぞ」
課長は無垢な笑みを私と朝比奈に向ける。
なんで邪魔をするのよ。
そう言ってやりたい。
「三春、事務の笹野さん知らないだろ?」
「ササノさん?」
初めて聞く名前だ。
私の会社は本当に小さいから7人ぐらいはずだ。
だから名前ぐらいはちゃんと認識しているつもりだったんだけど…。
「ほらな。笹野さん知らないですよ、課長。
どうするんです?
三春このまま言ったら絶対愚痴吐かれますよ」
朝比奈は私に嘲笑を浴びせた。何がそんなに気に食わないのよ。
沸々と怒りが込み上げてきた。
「まあそうだな。
笹野は厄介だから、俺が着いていった方が良いな」
朝比奈は腕組みをしてゆっくりと頷いた。
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