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母さんの意識が戻ったのは倒れた4日後だった。 奇蹟的に後遺症は残らなかった。 母さんが初めに口にした言葉は―――"怜の好きなことをしなさい"だった。 母さんは自分の心配ではなく俺の心配をしてくれた。 そのことが異様に辛かった。 そして悟った 母さんが倒れたのは俺のせいだったのだと。 高3に入ってから家の中に漂っていたピリピリした空気。 それを一番気にしていたのは父さんでもなく俺でもなく母さんだった。
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