10 #2

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「先生! 矛盾してますよ」 光輝さんは挙手した。 「へっ?」 「いや、だってあれっすよ? さっきは怜や笹野に9時までみっちりやれとか偉そうなこと言ってたじゃないですか」 「言ってない」 「惚(とぼ)けないで下さいよ」 「はて。何のことやら」 しらを切る先生は奇麗な顔を歪ませた。 「僕は決めたからね! 決定事項だから誰にも変えさせない!」 「先生暴走癖」 ぼそっと呟く夕花さん。 「よっしゃー!先生の奢りだ!」 バカ騒ぎする光輝さん。 一人だけ何とも言えないばつの悪そうな表情を濁していた人がいたことも知らずに。
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