10 #2

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「まあ、否定は出来ないがな」 「こんな寒い中、お客様を待たせるなんて…。 どんな神経してるんだよ」 「ごめんごめん」 どうして俺が平謝りする羽目になってるんだよ。 チッと舌打ちをした。 「……じゃあ、まあどうぞ」 一応家の中にいるとは言え、ここは玄関で扉も全開だ。 冬の寒風が突き刺さる。 扉を閉めて、鍵を掛けた。 「なんで今日は此処に?」 「ああ…。実はさ、おふくろに頼まれたんだよ」 「光輝さんに?」 「あいつももうすぐ卒業だろ? 就職先とか決まってんのかとか。あ、あと蒼さんに挨拶しといてだってさ」 「そんなことの為にわざわざ?」
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