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どうして?あいつが? 私の中を渦巻く不安がピークを超えようとしていた。 降り続く雨の音が加速していく。 高鳴る鼓動。 冷たいドアノブを回し扉を開けた。 「………朝比奈」 朝比奈は何も言わず俯いたまま中に入った。 びしょ濡れになった朝比奈は、髪のせいで表情が読み取れなかった。 私は何も言わず朝比奈を招き入れると、タンスから大きめのタオルを取りに行った。
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