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コンビニから戻った私は、早速買ってきた下着と衣服をお風呂場に置いた。
声を掛けたけど、朝比奈からの返事は無くて。
聞こえるシャワー音がピタリと止んだとき、ドクン、ドクンと胸が波打ち立つのが分かった。
ガチャリとドアが開く音がした。
私は身を固めて目を瞑った。
「………朝比奈?」
朝比奈の目に浮かんでいたのは他でもない涙だった。
目の前にいる朝比奈はもう私の知ってる楽しげな笑顔の人では無かった。
その涙の意味しているものが何なのか私は知らない。
「……三春」
私の名前を呼ぶ朝比奈の声が愛おしくて堪らない。
「どうしたの…?」
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