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「それで、そのままこういう風にシュッと振る。
手の平でちゃんとバッとを握れば……!」
「え」
「じゃあ、一回打ってみよ」
「え…」
いきなり本番!?と、焦る私なんか目もくれずに課長はボタンを押した。
「ヘルメット、被らないとね」と付け加えて。
「か、課長…!?」
「大丈夫。さっきのこと守ればかすりくらいはするから。
打ったときのスカってする感じが気持ちいいんだ。あ、もう来たよ、構えないと」
「え…わぁ…あぁ!」
私の右側を白いボールが凄い速さで通り過ぎていった。
怯んで後ろによろけてしまった。
「む、無理です!
こんな速いの!」
バンッと緑のネットにボールが当たり私の足元に転がる。
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