14人が本棚に入れています
本棚に追加
「へー」
こいつ…。
また俺を騙すつもりなのか?
抑揚のない声を発した。
「なんかさ、夕花さんに似てるよね」
「そうか?」
「似てないっていう方がおかしいと思うけど。
兄さん、三春って人好きでしょ?」
陽輝視線は、俺の目を真っ直ぐ鋭く貫いた。
……なんだこれ。
これ8年前と同じじゃないか。
ゴクりと唾を飲み込んだ。
「あ、その反応合ってんだ。
やっぱね。三春さん?夕可さんにそっくりだからさ、もしかしたらって」
「お前勝手に話進めんな」
ムキになったら陽輝の思うつぼだって頭では分かってるのに、思わず声に出してしまう。
最初のコメントを投稿しよう!