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後ろからめぐみを抱き締め、膝の間に囲い込んで座り、めぐみの肩越しに花火を眺める。
贅沢なひととき。
「来年も来ような」
「はい、来年は由香達も誘っていいですか?」
「言うと思った。いいよ、皆で来よう」
「ありがとう、誠さん大好き」
めぐみが喜ぶなら、来年も、再来年も、連れて来よう。
りんご飴を買って、いつか子供が出来たら、金魚すくいもしよう。
今度は袖を濡らしても叱らないから。
花火に釘付けになっている横顔に誓う。
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