導かれし者の帰還

19/65
前へ
/113ページ
次へ
…こっ殺される!! ん!? ストン! …なんか今? 何かが目の前を飛んでいった!と思ったら近くの壁に音が響いた。 突然飛んできた凶器にジョーが仰け反り、慌てて避けると後ろへ大きく跳んでいった。 そんなジョーの姿を見てても死への恐怖が体を強張らせ動けない。 直立不動まま固まっていると、 「誰だ!?」 ジョーが叫んだ! ふと我に返り、振り返えって見る。 …あ! そこには、一人の少女が立っていた。 ……えぇー!? そしてどこかで見たことがあるその美貌に驚く。 遠くからでも分かる大きな目に青く輝く双貌、金髪の長い髪、整った顔立ちと同様の女性特有な体のラインが際立つ、限りなく白に近い桃色の軽装に、赤いマントがなびいてる。 …これ程の絶世の美女に会うのは女神以来2度目だ。 しかし驚いたのは、それだけじゃない! 似ている。 …女神に! 一瞬、なぜ女神かここに?と思った程似ていた。 だが女神より、少し幼なくした感じに見える。 「ふぅー。間に合って良かったわ」 …可愛い。 突然現れホッとした表情を浮かべる少女、その力強い声も美しい。 その美貌にただただ見とれてしまっていた。 「…だっ誰だテメー!?」 ん? レックスのダミ声が怯えている? なぜ? …視線をレックスに向け、また驚いた! レックスの顔すれすれに長剣が壁に刺さっているではないか! 柄の先の赤い宝石が輝いて見えた。 …綺麗な剣だ。あれは宝剣か?
/113ページ

最初のコメントを投稿しよう!

730人が本棚に入れています
本棚に追加