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「ハァハァ、ちぃっきしょう…レックス!ここは引くぞ!」
「ハァハァハァ、くそったれ!!ハァー…ずらかろう…」
「そうはいくか!」
ずらかろうと起き上がる盗賊らに無情にも歩み寄る謎の美少女。
…きれいな顔して容赦ないな。
「ちっくしょう…このアマー!!……ん?」
…なんだ急に!?
のそのそと起き上がっていたジョーだったが、突然階段の方へと走り出したのだ!
「貴様何を?」
「うわー!!」
すると階段の辺りから子供の叫び声が!!
…あの声はユーリか!?
「しまった!」
悔しそうな少女の叫び声が響く、しかし気付いた時には遅かった。
ジョーが階段の下へと潜って行った。
…それにしてもユーリあんな所に隠れてたのか!
「離せよ!コノヤロー!盗賊め!うっ!!」
ジョーが階段の下からユーリを抱えながら出てくる。
…あのヤロー!あんな子供の首筋に曲刀つきつけるなんて、なんてヤツだ!!
「フフフ、口の悪いガキだぜ。おい!分かってんだろうな!?じょーちゃん?大人しくしてないと…間違ってこの手が、すべっちまうかもな!ハハハハ」
…ちきしょう!卑怯な!!
「ガァハハハ!よくやったぜジョー!テメーら妙な真似すんなよ?」
「くっ…その子は関係ないでしょう!?離しなさい!!」
少女の問いにニタニタと笑いユーリを見せつけるように持ち上げ、牽制しながら下がって行く、こっちを警戒し、後ろ歩きに出口へと二人は向かって行った。
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