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…それにしても彼女のあの悔しそうに下唇を噛む仕草もたまらんなぁ…、
いかんいかんこんな時に何考えてるんだ俺は!!それどころじゃないだろう!!
「エリス!!」
…ん!?
ナキの声だ!
スイングドアが開きナキ達が出てきた。
「ナキ!それにミューネ達も!」
すると美少女は、驚いたように名前を呼んで応えた!
…エリス?この子の名前エリスって言うのか?てかナキ達の事知ってるようだが…知り合いだったのか!?
「なんか子供の悲鳴が聞こえたから、飛び出してき、ユーリ!!」
エリスがナキ達を見たのは一瞬だった。
エリスの視線を追うようにナキ達が向くとその光景に絶句している。
「そう…ユーリが捕まっちゃって…」
壁に刺さった剣を抜きながら、悲しそうに呟いた。
…クソー!なんとかしないと…。
しかし思いとは裏腹に出口へと向かう盗賊、皆で後を追うが…。
…どうすればイイんだ??
少しずつ出口へと近付いて行く、しかし何も出来ずにただついて行く事しか出来なかった。
…どうすれば?
どんどん出口へと近付いて行く。
…ダメだ!いくら考えても何も思い浮かばん。
村の門が見えてきた!
…どうすれば、
…一瞬でも隙が出来れば、後はきっとこの少女が魔法でなんとかしてくれる筈。
…だがどうやって隙をつくろうか?
…ダメだ!もう俺には、何も残っていない!
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