映画

4/35
前へ
/35ページ
次へ
「んなの、楽しみなのお前だけだよ」 「そうだ。 Ⅰもつまんなかったし、あんなガキっぽいの、よく見てられるよなー。 アレ見てるの、子どもだけだと思うぞ」  徹君と純君からの批判を受けて、ボクは一気に落胆。 信じられないと言うように映画の広告の紙を見る。 「えー……面白いのになあ。 みんな観ないの?」 「あたりめーだ。 お子ちゃまはママと一緒に見てまちょーねー」  純君がからかうように笑って言う。もう、って眉を寄せて、ボクは真島君を見た。 「真島君は?」 「え?」 「観に行く?」 「何が? ゴメン、聞いてなかった」  真島君に話を振ってみると、ハッとした表情で、声色ひとつ変えずに答えた。  
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加