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「ねーちゃん、これが いつも話してる武藤。 クラスで、2番目に仲いいの」 「……」 1番じゃなかったんだ。 「どうも、祐希の姉です…」 ぺこりと頭を下げると、 眉毛、いや武藤はわたしの顔を じっくり観察した。 「似てんなあ。…いや、お見事」 ぱちぱちと手を叩き、 「椎名お前、姉ちゃん 可愛いなあ。羨ましいなあ」 「そう?普通だよ」 「なに喜んでるんだよ、 シスコンかよお」 「やめろよ武藤お」 二人がくねくねする様子を 無表情のまま見ていると、 「いやあ、お姉さん、 こいつなかなかお姉さん離れ 出来ないと思いますけど、 こんな椎名をこれからも よろしくお願いしますね」 「…はあ…」 機械的に頷くと、武藤は 急に祐希の肩をつついて、 声を落とした。
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