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熱を帯びた顔でじっと 見返していると、 先生の目がふっと優しくなった。 …あ…。 キス、されちゃう…。 ドキドキしながら、 ゆっくりと目を閉じる。 …ん…? なかなか唇が触れないので、 そっと目を開けると、 先生が顔を左の方に向けていた。 「ああ、我々にお気づかいなく。 どうぞどうぞどうぞ」 「……」 ゆっくりと顔を振り向けると、 そこには青ざめた祐希と、 にやけた武藤とその仲間たちが 団子状に固まり、 固唾を飲んでわたしたちを 見守っていた。
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