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「他人の恋愛については、
マイクを通してめちゃめちゃ
語ってたくせに、
自分のことになると全然
見えなくなるんだよね、萌は。
かと言って、
潰れちゃうかと思えば、
何があっても絶対に
先生のこと大好きだしさ。
そこだけは揺らがないところが、
またいらつく」
「……スミマセン……」
こてんぱんに言われ
しょんぼりしていると、
更科くんはフッと
表情を和らげた。
「…まあ、好きなら余計に
不安になっちゃうっていうのが、
オトメゴコロって奴なのかな。
そこに付き合ってあげるだけの
余裕がないと、甘アマな
恋愛なんて出来ないのかもね」
「……」
「さて」
更科くんは、公園の時計を見上げた。
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