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「俺のこと邪魔にして、
ひでーよ。
かーちゃんに言いつけてやるっ」
「ち、違うよ、だって、
祐希ってば起こしても
起きないから」
「うそだっ」
「ホントだよ、ちゃんと
起こしたもん、3回」
「ぜーったい本気で起こしてない。
絶対に手加減したっ」
「…し、してないってば…。
…お姉ちゃんはそんな不正…」
本当は全力で手加減したわたしが
しどろもどろになっていると、
「…わあー。すげえ」
祐希の顔が、一瞬で
オレンジ色に染まった。
慌てて振り向くと、
夕陽のようなオレンジ色の朝陽が
昇り始めていた。
「……」
見逃した。
顔出す瞬間、見たかったのに…。
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