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「芹南ちゃん、とてもお腹痛がって、そして、機嫌が良くなっての繰り返しでした」
保育園に迎えに行くと、
保育士にだっこされた芹南が、いつものように
私に両手を差し出して、移り渡ってくる。
「今は、大丈夫なのかな?」
泣いたあとはあるけれど、今は笑っている。
「お母さん、オムツ、とっておきました。病院で見せてください」
保育士は、ビニール袋に入れたオムツも渡してくれて、
「ありがとうございました!」
私は、慌てて、かかりつけの小児科に向かう。
時計は、もう12時になろうとしている。
「芹南ちゃん、また、風邪ひいたの?」
看護師や、医師が、″ また、来た ″ みたいな顔をしていたけれど、
「赤いウンチをして……はじめは、トマトかと思ったんですけど」
私は、ビニール袋のオムツを見せた。
「これは…………」
医師が、とても険しい顔になったので、不安で、
思わず、ギュと娘を抱き締める。
「お母さん、いつから、血便してる?
とても機嫌悪くなったでしょ?」
膝の上の芹南は、医師のテーブルのアンパンチャンの縫いぐるみが気になって、それにてを伸ばしていた。
「はい、気付いたのは、今朝からで。時々泣いて、だけど、すぐに良くなって……」
医師は頷きながら、
何処かへ電話し始めた。
「あ、総合病院ですか?」
その、
大きな病院の名前に、私の不安は更に大きくなる。
「腸重積の可能性のある2歳の女の子、今から診てもらえますか?」
医師の顔は、
いつもと違い、とても焦っていた感じで
病名を聞いた、そばにいた看護師が、慌ててカルテのデータをパソコンに打ち込み始めた。
「腸重積……って、なんですか?」
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