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「卒業したら、一度だけでも
デートしてほしいって言ったら、
それも出来ないって
言われちゃったんだって。
哲哉、いけずだよねえ。
一回くらいいいじゃんねえ」
佐緒里が言うと、
マリが首を傾げた。
「そうかなあ」
「え?」
「もしそんなことしたら、
ユカだって期待しちゃうし。
中途半端な事するより、
最後まできちんと
『教師と生徒』として接して、
きれいに卒業させてあげたいって
考えの方が、春山先生らしいと
思うけどなあ」
「……」
それを聞いた佐緒里が、
突然顔を覆って泣き出した。
みんな驚いて注目する。
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