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「振られちゃったんだって、 ユカ」 「え」 「さっき、告白したんだけど ダメだったって…」 「告白って、誰に?」 「決まってるじゃん」 マリがわたしの お尻をぺち、と叩いた。 「春山先生」 「…あ…」 ユカの顔を見ると、 目と鼻の頭を赤くして、 ハンカチで口元を押さえている。 …そうだった。 …ユカも、ずっと 春山先生のことが 好きだったんだ。 文化祭の準備の時、 春山先生の隣で、 幸せそうにまつり縫いを 教えていた光景が浮かんだ。
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