好きだから

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顔を近付けたら、両手で頬を挟まれ引き寄せられた。 チュッチュとつばむような口付けを繰り返され、また驚く。 ……何だか様子がおかしいな。 腕を掴んで顔を離すと、大夢はまるで傷付いているかのような表情を浮かべた。 「何で逃げる?清正は、我のことが……嫌い、なのか?」 「ちがっ、…どうしたんだ大夢。いつものお前らしくないぞ」 やはり、おかしい。 ついさっきまではチョコを摘まみながら、深海魚の習性について饒舌に語っていたというのに。 ………ん、チョコ?
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