好きだから

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高野氏とは科学研究部の顧問だ。 専門は生物学で、実に興味深い話をたくさん知っている。 教師なんぞ好かないが、高野氏だけは違う。 先生……というよりは同士だな、正に。 以前、チューブワームの素晴らしさについて、1日中語り合ったこともある。 あれは実に有意義な時間だった。 「大夢、これ没収な」 うっとりしながら思い出していたら、貰ったチョコを奪われた。 何をするのだ!! これは我のものだぞ!? 「返せ!清正にはやらん!!」 ガバッと起き上がると、清正に抱きついてよじ登る。 手を目一杯 伸ばすが……くっ、届かないではないか。
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