バレンタインデー

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「俺に、くれるの?嬉しい…」 気持ち悪いの間違いじゃないかと思って、顔を上げたら。 本当に、二階堂先輩は嬉しそうに微笑んでいた。 「俺もね、千裕くんが好きだよ」 「えっ……?」 「初めて見た時から好きだった。……本を借りに来てたのも、千裕くんに会う口実」 そっか、両思いだったか と安心した様子の先輩に、これはもしかすると夢なんじゃないかと僕は思った。 頬をつねってみるが……痛い。
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