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目的の人物がいるであろう中庭を目指す。
その道中で、大夢はどうやって飲ませようかと思考を張り巡らしていた。
あの男が素直に此方の要求に従うとは考えにくい。
ジュースに混ぜるか又は上手く騙して…………あぁ、どっちにしても難しいな。
ドンッ
「わっ!」
「うひょっ」
角を曲がると同時に誰かがぶつかってきた。
反動で手に持っていた小瓶が宙を舞う。
(ヤバいっ、このままでは!!)
スライディングをして、地面ギリギリでキャッチした。
「ふぅ、危ない危ない。我の努力が水の泡になるところだったわ」
「すっ、すみません!」
ぶつかった相手が申し訳なさそうに謝る。
それに横たわったまま、手を振って応えた。
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