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腰に足を絡めると、清正はそのまま歩き出した。
「……清正。」
「何だ?」
「保健室には行くな、理科室にしろ。」
あそこは教師がいるから好かんのだ、と続けると少し呆れた表情をされたが気にしない。
「消毒しなきゃ駄目だろ。」
「救急セットくらい理科室にも置いてある!」
これは本当だ。
前に部員の誰かが、大夢のために持ってきてくれた。
「そうか、分かった。」
保健室に向かっていた清正の足が元来た道を戻った。
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