武道場で

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「メェンッ!」 「コテェッ!」 「ドオォッ!」 バシバシと竹刀で打つ音や、踏み込みが武道場に響く。 たくさんの部員で溢れかえっているその中で、一際 輝いて見えるのは剣道部主将の藤野心先輩。 どうやったら、あんなにも速い打ちが出来るんだろう? 「おいっ、ボーッとすんな!米田!!」 「あっ、すみません!」 前の人が終わって、自分の番が回ってきたのに気付かなかった。 慌てて構え、目の前の先輩に稽古をつけてもらう。 「おらっ!足ちゃんと使え!」 「はいっ」 「右手で振るな!」 「はいっ」 「何度言えば分かんだよ、お前は!」 「すみませんっ」
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