放送室のあの子

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『お昼の放送を始めます。 今日は……』 ―12時50分 今日もスピーカーから、柔らかな声が流れてくる。 「いつ聴いても良いわぁ……」 昼食を食べながら うっとりした表情で聴き入っている男、堀口 守(ホリグチマモル) 「お前ホント好きだよな。」 その友人である 廣瀬 和哉(ヒロセカズヤ)は少し呆れたように言った。 「だって、すっげー良いんだもんこの声!初めて聴いた時は鳥肌たったし!!」 「まぁ、良い声だとは思うけど…」 男の声に普通はそんな惹かれねぇだろ、とごもっともな意見をくれた。
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