中庭で会う

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「俺の態度が気に食わなかったんだと。告られたから、振っただけなのに。生意気だって、そう言われて…」 「中森」 「あいつら、泣いてる俺を見て嘲笑ったんだぜ?無理やり犯されてんのに、気持ち良いんじゃないかって…ありえねぇ…」 「中森、もういいから。喋るな」 俺の言葉を、廣瀬が制止する。 グッと引き寄せられると、廣瀬の腕の中に収まった。 肩が震える。 あの時のことを思い出すだけで、吐き気がする。 「ちくしょう…何で俺が……」 「辛かったよな…。嫌なこと、思い出させて悪かった」 そう言った廣瀬に、背中を優しく擦られた。
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