9人が本棚に入れています
本棚に追加
/128ページ
『第1波、着弾まで30秒…』
地球の文明レベルから言って、ミサイルの射程は高度20km付近で着弾。
そうなる前に回避しなければ、地球でのバカンスは楽しめそうにない。
「話が違う…こんなツアー頼んだ覚えないわよっ!コール!!」
『どちらへ通信致しますか?』
「あたしの相棒よっ!ミサイル全て、きっちり内祝いで返してあげるからっ!」
少女がそう叫ぶと、すぐさまダイヤル音が流れた。
ツーコル、スリーコール……。
「ったく早く出なさいって…」
繋がらないコールに再びイライラが募る。
『もしもし…』
「あんた今なにやってんのよっ!こっちはマジで蜂の巣五秒前だっていうのに!!と・に・か・く…着いたら、まずあんたから絶滅せてあげーー」
話し終える間もなく、一方的に通話が遮断されてしまった。
「いい度胸ね…いいわ、受けてたつわよ」
少女は操作パネルを両手で強く叩いた。
そして盛大な歓迎は、大きな衝撃と共に幕を開く。
最初のコメントを投稿しよう!