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「ご苦労!
じゃ、そこ置いといて?」
朱鷺さんは彫金用の工具を収納している棚の一角にできていた空きスペースを指差し、そこにハガキの束を置くよう俺に指示をする。
約500枚のハガキがギリギリ入るくらいのスペース。
俺は指示通りそこにハガキの山を置こうとしたが、近付いていくと、そこに先客がいる事に気付いてしまった。
―――マジかよ・・・?
固定されず積み上げられただけのハガキの束は、一度どこかに置いてしまうと再び持ち上げるのが大変だ。
仕方なく俺は棚の上にあるその先客に自分の肘を向け、棚の上から引っ張り落とす形で邪魔をしていたそれを除けた。
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