其の二

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「…………生きたい?」 やっぱ、天使くんは結構空気が読めるらしい。 ふざけないで答えてくれる。 オウム返しされたけど…………… 「うん、心配だもん。双子を一人にはできない」 てか、一人にする気なんてさらさらないし。 ダメでも無理やりついて行く。 当たり前だ。大事な愛し子だもの。 私の気持ちが強く伝わるように…………って、 天使くんの綺麗な瞳を見つめる。 ドキドキドキドキ 生きてるうちで一番の緊張。 大袈裟かな? でも、これからの人生を決めることだから………… 「………っぷはぁ、そんな見つめないでよー、 息こらえの新記録に挑戦してたんだからっ!」 「………………………………………………」 ふざけてんのか、コイツ? 「やだぁ、そんな目で見ないでよー!エッチ! ちょっとふざけただけじゃん!」 ふざけなくていいから!しかも、一言余計だし! 「で、結局はどうなのよ?」 ジト目で訴える。 「まぁ、大丈夫でしょ?そのくらいなら。問題ないと思うよー」 よっしゃ! 交渉成立! 勝者の笑顔を双子に向けるが………………… 双子はお花の冠作りに夢中で気づいてくれなかった…………………くすん。
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