其の二

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暖かな日差しに包まれ、3人で花畑に座っている。 お花の冠作りなうです。 そっれにしても難しいなぁ……… なかなか茎と茎が結えない。 でも、細かい作業は結構好きなので黙々と手を進める。 細かい作業嫌いな人って、結構イライラしちゃうんだよね。 いい例が私の友人にも数名いた。 ……………っと、入った!!! 「この後どうすればいいん?」 「つぎはねぇ、こっちをこうぐるぐるするの!」 ほうほう、で、間に入れる?とか? 「こう?」 「そう!もうちょっとだよ!」 「でっきたー!!!」 「やったぁ!」 初めてだから少し歪だけど、シロツメクサはかろうじて冠の形になっている。 うっわぁ、かわいー! こんなメルヘンなの初めて作った! 嬉しいっ!! 「おかさん、おかさん!おつむにのっけてあげる!」 「うん!乗っけて!」 「じゃあ、ちっちゃくなってねー」 「あはっ、ありがとう!」 ちっちゃくしゃがみこむと、頭に軽いものが乗せられる。 えへへ、ちょっとお姫様になった気分! 「双子にも乗せてあげるね!」 「うん!」 「たーんたーんたたーんたーん」 賞状授与の時に流れる歌を口ずさみ、双子の頭にお花の冠を乗せる。 うん!さすが我が子供達! かっわいいわぁ、癒される! 「何してるのー?」 「ひょっふぅぅぅぅううう!!!?」 び、び、び、びっくりしたぁぁぁあああああ!!! いつの間に後ろにいたのやら、声の主は天使くんだった。 双子がニヤニヤしているところを見ると気付いていたのだろう。 ちっ、してやられたぜィ!! こいつら手組んでたなっ! 真栗 瑠華!一生の不覚!! 「ぷぅ、変な声ー!!あはははっっ」 「まま、へん~!!!」 「おかさん、ないちゃうから、ふたりとも!めーっっ」 腰に手を当て、ほっぺを膨らませている我が子。 うううっ、いい子!超いい子!! でも泣かないから!そんなにか弱くないから!! それに君も共犯だったよね!?
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