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しばらくして足音が近づいて来る。
アレ?意外と早くきたな?
「あれぇ?ねぇねこっちだとおもったんだけど……」
もしやこやつ、数えるフリをして盗み見しておったな。
「さきにゆずさがそー!」
どうやら弱そうな柚湯から攻めるつもりらしい。
まぁ、賢明な判断だね!
さすが我が弟。
私を見つけようなんざ百年あっても足りないっての。
それから数時経ったが私はまだ見つかっていない。
さすがにずっとしゃがんでるのもつかりたのぅ。もう足がピキピキじゃぁ。
しかも動かないので暇すぎる。
あー、つまらんよー!
鬼やればよかったー!
ちくしょー!!
『ガサガサ』
んっ?
陽生が来たか?
『ガサガサ』
でもなんか違う、気がする。
というか草むらの中から聞こえるので確実に違う。
だって私、草むらの奥に入ってるわけじゃないものね。
陽生だったら正面から入って来るはず。
それに草むらの向こう側は歩道なのでお寺から出てしまう。
じゃあ、何?
『ガサガサ…………………………バキッッ』
さすがにちょっと怖いです。
うえぇ………………
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